Space Design Labo, JISSENUniv.
2024年度卒業研究 空間デザイン研究室 塚越林
蒲田にとって映画は復興?繁栄の象徴でもあった。東口には「松竹蒲田撮影所」が存在、20館以上の映画館が存在し都内屈指の映画の街となった。一方で、蒲田はものづくりの街としての一面を持っている。西口には工場や労働者の住宅ができモノづくりの街へと変貌。労働者が仕事終わりに夜な夜な繰り出してお酒を飲みかわす街となっていき、現在でもその名残で居酒屋が多く治安が悪いというイメージがついてしまっているのではないか。
現在、蒲田が映画の街?モノづくりの街であるという事を知らない人が多く、治安が悪いというマイナスなイメージを抱く人が多い。「蒲田=治安が悪い」ではなく、映画の街?モノづくりの街として認知してほしい。
敷地:蒲田駅東口前飲み屋街
敷地面積:19221.768m2
JR蒲田駅と京急蒲田駅の間に位置し、南側には松竹蒲田撮影所の跡地が存在し、居酒屋をはじめとした飲食店が多いエリアになっている。カラオケ等の娯楽施設もあり夜は賑わっているが、昼間は静かなエリアになっている。犯罪率が大田区で一番高く治安が悪いというイメージを持たれている。
蒲田が映画の街?モノづくりの街であったこと、松竹蒲田撮影所があったことから、映画を観る場所?映画制作に必要な要素を学べる場所を目指す。映画制作に必要な要素として照明やカメラなどの撮影技術、グラフィックや映像などの編集、大道具などの美術、衣装やヘアメイク、演技などがあげられる。映画を観に来た人がこれらの要素に触れて体験することで映画の新しい楽しみ方を得られる空間にする。また、蒲田のごちゃごちゃ感を映画館?工房?路地?広場?階段から成る空間で表現。
映画館は8スクリーン、100?600席規模を敷地に散りばめる。カメラや編集、衣装や大道具など映画製作にまつわる技術を工房と称した学べる場所を7つの空間に分け敷地内に散りばめる。幅6mのメインストリートを敷地にレベルを変えながらジグザグに配置。そこから幅5m、4m、2mの路地を派生させていく。広場には大階段は幅20m、踏面1mで上まで登ることを目的とせず階段状で座って休憩してもらえるようゆとりを持たせる。また、登った先では野外シネマが楽しめる場所、階段の途中にはこもれる空間を設置し、プロジェクターなどで映画を楽しむことができる。
広場には映画を観に来た人と映画をつくる人が交流できる場所にする。工房で製作した作品を広場に展示したりすることで映画を観に来た人も映画をつくることへの関心を持ってもらい映画を体験してもらいたい。映画に関連した施設をつくり、映画を中心としたコミュニティ空間をつくる。
(図1)配置図
2003-2025, Space Design Laboratory, JISSEN Univ.
Status:2025-02-16更新