阿佐美ゼミ 日本から近くて近い台湾をもっと知ろう
日本から近くて近い台湾をもっと知ろう by 異文化コミュニケーションゼミ(高薄グループ)
私たちのゼミがお招きしたのは、一橋大学大学院社会学研究科で戦後日本の台湾政治犯救援運動に関する研究をされているカク?シュユさんです。現在の自由で進んだ台湾を築いてきたのは誰か、いかに今があるのか、私たちに教えてくださいました。「台湾有事」の言葉が聞かれる昨今、もっと台湾を知らねばならない、知りたいと思いました。また、台湾では映画配給会社に勤めていらした経験もおありで、いくつかオススメの映画も紹介してくださいました。
歴史を専門として研究なさっているカクさんは、自身の研究内容を中心にお話してくださいました。私たちがこれまで習ってきた歴史は日本から見た歴史であるため、台湾の中で起こっていたことを詳しくは学びませんでした。そのため、それぞれの時代背景を踏まえながら年代ごとに、当時起こった出来事や活動を台湾の目線から学ぶと当時の情景が想像でき、新たな発見が多くありました。現在の台湾の特徴や起こっている出来事と今回お話していただいた歴史が繋がっていることがわかり、その国を知るために歴史を学ぶことは非常に大切だと実感しました。(新免)
カクさんのお話で、台湾では大人から学生まで多くの国民が民主運動に取り組んできたということを具体的に知り、台湾人がどれだけ国に、政治に対して真剣に考えているのかが分かりました。私はこの点が今の日本とは大きく違い、また日本人が取り組まなければいけないことであるとお話を聞いて感じました。ゼミの後には、カクさんから本学の図書館が見たいとリクエストをいただいたので、カラフルなシートがアクセントになっていてお洒落だと評判の(?)図書館を案内したところ、様々な分野の書籍に関心を持っていらっしゃっていて、私も自分も何か没頭できるテーマを見つけたいと思いました。(大高)
今回のゼミでは、カクさんから台湾の社会の変容について詳しくお話しを聞くことができ、今まであまり触れたことがない分野だったため、とても貴重な時間になりました。まず驚いたのは、台湾の女性の政治参加率が高いという点です。女性議員は4割を占め、女性クオーター制の導入など、女性の社会進出が実現されていると知りました。一方で、共働き家庭が増加し女性は仕事と育児をする時間と余裕がなく、それが近年の少子高齢化の進行に繋がっています。次に興味深かったのは台湾が新日であるというイメージについてです。日本のテレビ、記事、新聞は度々、台湾全体が親日的であるかのように報道しますし、台湾についての事前学習を行なった際、親日家と記載されたサイトを多く読みました。しかし、カクさんによれば、台湾人が抱く日本のイメージは人それぞれだということです。また、お互いの国を知るためには相手の思いを理解し、対話することが重要だと仰っていたのが印象的でした。今という横のつながりだけではなく、時代とともに変容するその国の社会変容の理解が、国を超えた私たちが対話するために必要なのだと理解しましたが、これは他の国々についても必要なことなのでしょう。(高薄)