英文学科3年生の学生がBSテレビ東京の経済報道番組「NIKKEI NEWS NEXT」と日本経済新聞との連動企画「チーム池上が行く!」の生配信イベントに出演しました(12/22)
文学部英文学科3年生の吉山香佳さんが、立教大学で12月22(日)、BSテレビ東京の経済報道番組「NIKKEI NEWS NEXT」と日本経済新聞との連動企画「チーム池上が行く!」の生配信イベントに出演しました。
「チーム池上が行く!」は、ジャーナリストで本学客員教授の池上彰氏と、同じくジャーナリストの増田ユリヤ氏、タレントのパトリック?ハーラン氏が、若者の学びの場や社会課題の解決に取り組む現場を取材し、視聴者にわかりやすく伝えるコンテンツです。池上氏らと学生との対話を生配信するイベント企画も定期的に実施されており、この日のイベントは通算8回目。前述の3氏と本学の吉山さん、立教大学スポーツウエルネス学部スポーツウエルネス学科1年の鈴木麻奈さんの総勢5名が立教大学池袋キャンパスに集い、「幸せのかたち」について考えました。
「チーム池上が行く!」の生配信イベントに出演した5名
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「実践ウェルビーイングプロジェクト(JWP)」の取り組みからつながった学生のイベント出演

これまでも「SDGsを実践する」「仲間と力を合わせるには」などをテーマに、生配信イベントを実施してきた「チーム池上が行く!」。今回、吉山さんがこのイベントに出演するきっかけとなったのは、文学部国文学科の深澤晶久教授が立ち上げた正課外のプログラム「実践ウェルビーイングプロジェクト(以下、JWP)」でした。2024年10月19日、JWPのメンバーは味の素株式会社を訪問。この時の様子を、「チーム池上が行く!」で取り上げていただいたことがご縁の始まりでした。
そして、今回のイベントのテーマは「幸せのかたちを考える」。社会に巣立つ日を目指して学び、それぞれ異なる目標に向かって活動する学生たちですが、その根底には「どうすればより良い人生を送れるのか」という問いがあります。JWPの活動テーマであり、昨今メディアでも耳にする機会が増えている「ウェルビーイング」が対話のキーワードになるということで、JWPのメンバーとして味の素株式会社の訪問をはじめ、さまざまなプロジェクトに参加してきた文学部英文学科3年の吉山さんがイベントに出演する運びとなりました。
「ウェルビーイング」をキーワードに幸せの形について対話

生配信では、まず増田氏がこの日のテーマ「幸せのかたちを考える」を提示し、日本で「ウェルビーイング」という言葉が注目されている背景について質問を投げ掛けるところからスタートしました。池上氏は、コロナ禍による生活様式の変化とウェルビーイングの関係を指摘。パトリック氏は、欧米での宗教離れと新しい幸福追求の形がウェルビーイングへの注目を高め、それが日本にも広まったと解説しました。
続いては、学生たちの自己紹介タイム。吉山さんは、JWPのメンバーとしてウェルビーイングについて考えてきた活動を紹介。企業との協働活動から得た新たな視点や、味の素株式会社への訪問で学んだ「マイパーパース(My Purpose)」の重要性について説明しました。一方の鈴木さんはチアダンスのチームの一員として世界大会で優勝したエピソードを披露し、チームワークと自己実現の両立について語りました。
その後、吉山さんはJ-STAFFとしてのオープンキャンパスでの活動にも触れ、リアルな人と人とのコミュニケーションの重要性を強調。鈴木さんは見ている人の心を揺り動かすチアダンスの演技について語り、話題は「心が通ったコミュミケーションの在り方」から「それぞれが幸せを感じる瞬間」へと移っていきました。「とにかく一人でも多くの人と出会えることが幸せ。国内の地方や海外にも出掛け、もっと多くの人と出会いたい」と吉山さん。「自分らしく生活し、全力で何かに取り組めることが幸せ。今日の対話を通して、自分ではなく誰かを幸せにすることにフォーカスすると、それが自分の幸せにもつながると気付いた」と鈴木さん。この学生の言葉を受け、パトリック氏は「誰もが奪い合いではなく支え合いを実践すれば、個人だけでなく社会全体の持続可能な幸福が実現する」と、一つの幸せのかたちを示しました。
ウェルビーイング実現のヒントが詰まった、学生から3氏への質問コーナーも

学生から池上氏、増田氏、パトリック氏に質問する時間も設けられました。「日本のGDPを上げて、もっと日本を良くするためにできることは?」「同調圧力に負けず、それぞれが自分らしさを発揮できる教育を推進するには?」といった難問や、「夢を叶えた瞬間は?」「読書量を増やすには?」といった問いが投げ掛けられ、池上氏、増田氏、パトリック氏がそれに答えました。その中には、GNH(国民総幸福量)や海外に目を向けることの重要性、協調性に欠ける行動を単にマイナスと評価することの危うさなど、ウェルビーイング実現のヒントも数多く含まれており、学生側は大きくうなずきながら3氏の話に耳を傾けていました。
最後に、今回の対話について全員が一言ずつ感想を語りました。「テレビで見ている方々と、実際に対話するという貴重な経験ができた」と口をそろえる吉山さんと鈴木さん。池上氏は、「自分がどこかで世の中のためになっていると感じられることが、自身の存在価値にもつながる。だからこそ、学生の皆さんには小さなことで構わないので、社会の中で生活する中で誰かに喜んでもらえることを見つけ、自分の幸せにつなげてほしい。吉山さんと鈴木さんのようにウェルビーイングにつながる活動をする学生さんと話ができたのは幸せなこと」と締め括りました。
この番組の模様は、日本経済新聞社が運営する日経電子版の動画コンテンツ「NIKKEI LIVE」にて期間限定でアーカイブ配信されており、後日、BSテレ東の経済情報番組「NIKKEI NEWS NEXT」でも収録映像の一部が放送される予定となっています。
出演学生のコメント
文学部英文学科3年 吉山 香佳
いつもは画面越しに見ている方々と生配信番組に出演するということで、とても緊張しました。それでもワクワクの方が勝っていて、本当に楽しい時間を過ごすことができました。これまでもJWPの活動を通してウェルビーイングや幸せについて考えてきましたが、今回の対話を通して幸せの形はひとそれぞれだと再認識すると同時に、自分なりの幸せは何か、あらためて考えるきっかけをもらえたと感じています。
特に印象に残っているのは、海外に行きたいと思いつつ一歩を踏み出せないでいると話した私に、パトリックさんが「自分も日本で暮らす中でたくさん失敗している。難しいことに挑戦しているから失敗するのであって、このチャレンジは今後に生きる。ぜひ勇気を出してほしい」と言ってくださったことです。未知のものを怖がらずに、自分も楽しみながら挑戦したいと思いました。
また、あらためてパーパスを意識することの大切さも実感しました。さらに、一緒に出演した立教大学?鈴木さんの、「見る人に気持ちを届けたい、コーチを世界一にしてあげたいと思いながら大会に挑んだ」というお話からも、ウェルビーイングにつながる重要なヒントを受け取ることができました。
今回の対話で得たものを糧に、今後もJWPでさまざまな活動に取り組んでいきたいと考えています。また、「大学生の間に海外に行く」という決意もより強いものとなりました。このような気付きの機会をいただけたことに、心から感謝しています。
文学部国文学科 深澤晶久教授のコメント
混沌とする21世紀を生きる学生たちに、より充実した学生生活を過ごし、誇りをもって実践女子大学の卒業生として社会に飛び立って欲しい、そんな思いで辿り着いたプロジェクトテーマがウェルビーイングでした。しかし、「チーム池上が行く」というこんなに素晴らしい企画で取り上げていただけるというのは夢のようお話しでした。これも、ここまで関わって下さった、日本経済新聞社やテレビ東京の関係者のお心遣いのおかげであると心から感謝申し上げます。と同時に、このプロジェクトに懸命に取り組んでくれたJWP(実践ウェルビーイングプロジェクト)のメンバーの努力によるものも大きいと感じています。
今回は、そのメンバーを代表する学生に登壇してもらいましたが、私は、約60名にも及ぶメンバー一人一人に活躍の機会を提供し、改めて個人のウェルビーイングを考えて貰うとともに、自らの周囲にもウェルビーイングが伝播していくような学生として成長して欲しいと願っています。改めてご尽力いただいた関係者の皆様にこの場を借りて厚く御礼申し上げます。