ゼミ紹介 スポーツ栄養学研究室
食生活科学科教員N.N
今回はスポーツ栄養学研究室の卒業研究の活動例をご紹介させていだきます。本研究室には、スポーツ現場における栄養士の活動に興味があり、アスリートを対象に調査したい、栄養指導や栄養教育を実施してみたい!という好奇心旺盛な学生が所属しています。
スポーツ現場での経験はありませんので、ゼミ生は担当種目に関わらずお互いに助け合いながら、本校や他大学の現役の運動部員らを対象に活動を行います。
アスリートへの栄養指導や栄養教育の最終目標は、アスリート自身の体調管理ができるように自己管理能力を培ってもらうことです。具体的には良好な体調の維持、競技種目にふさわしい身体づくり(増量?減量)、試合時の栄養補給などが各自で実行できるようにすることです。
当然、1回の栄養指導では自己管理能力をつけることは難しいため、時間をかけてアスリート自身に栄養や食事に関する知識を習得して食行動の変化を促す活動を段階的に行っていきます。
最初は、アスリートの食生活の状況を問診や食事調査にて把握します。さらに、栄養分析結果をもとに各アスリートらの食事改善に必要な配布資料の作成に取り掛かります。当然、練習や試合の見学にも行き、1日の活動内容や活動量調査も実施してエネルギー消費量も算出します。ほかにも、競技種目の特性やポジションのことを調べながら、栄養セミナーや栄養指導に必要な資料作成、日程調整や当日の行動計画など、事前準備は多岐にわたります。
ジュニアサッカーチームの体調管理の一助としてヘモグロビン推定値の調査を行っているところです。
1人ではできないので、毎回、ゼミ生が協力して実施しています。
栄養分析結果をもとに栄養指導をする学生と見守る教員です。
ゼミ生が返答に困る時など教員がサポートします。
1人あたりの栄養指導は15分から30分程度にもかかわらず、準備時間は何十時間も費やします。費用対効果を考えたら大赤字です。ゼミ生からは、“正直、スポーツ現場での栄養指導準備の作業量が多いとは思いませんでした”との声もあがります。それでもアスリートの食生活や身体組成に良好な変化が現れると、地道な努力が達成感となって表情もあかるくなります。
ポスター発表の微調整をゼミ生室全員で確認しながら最終確認します。
卒業研究発表会に向けた準備も、チーム一丸となって行っています。
卒業研究発表会にて堂々とポスター発表するゼミ生。
指示棒も手作りです!
ハレの舞台当日、指導教員として発表を見守りながら皆の著しい成長を感じ誇らしく、共に活動できたことに感謝する一日でもあります。
ゼミ生の皆さん、有難う!