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研究員便り「花暦」⑤

研究員便り「花暦」⑤

もう12月も20日を過ぎ紅葉も終わりかけているかと思います。紅葉(黄葉)と言いますとモミジやカエデにイチョウを思い出すかと思いますが、今年はメタセコイアが気になりましたのでその紅葉を追ってみました。さすがに滋賀県高島市や愛知県幸田町産業道路沿いにありますメタセコイア並木までは行けませんが、都内でも各所にメタセコイアの公園がありますから近い所をあちこち観察してみました。
我々の年代(60代)にとっては「メタセコイア」=「生きている化石」として知られているかと思いますが、今の方々はどうなんでしょう。メタセコイアは京都帝国大学三木茂講師により和歌山県?岐阜県で化石として発見され、昭和16(1941)年に「メタセコイア」と命名発表されました。その後、昭和20(1945)年によく似た植物が中国で生き残っていることが発見されたことから、「生きている化石」と呼ばれるようになりました。
日本では昭和25(1950)年から公園や街路樹として植栽されるようになったということで、最も古い木でも現在で樹齢74年ということになります。井の頭公園の「井の頭自然文化園 水生物園」内にありますメタセコイアは、昭和25(1950)年3月に植栽されたものだそうです。
都内近郊でメタセコイアの林や並木などが見られる場所は、実際に確認したところでは昭和記念公園、井の頭公園、生田緑地、水元公園、神代植物公園、舎人公園、多摩市メタセコイア通り、小平中央公園、久喜菖蒲公園、トーベ?ヤンソンあけぼの子どもの森公園、石神井公園、小金井公園です。
今回はそのなかでも、都内最大級と言われている水元公園の「メタセコイアの森」の秋の様子をお届けします。なお、水元公園のメタセコイアは明治100年[昭和43(1968)年]を記念して植樹されたということですから、樹齢は56年ということになります。

奥島尚樹(客員研究員?元実践女子学園職員)

画像イメージ※写真は水元公園の「メタセコイアの森」です。高さは20mほどと思われます。 (筆写撮影 2024.12.9)