身近な課題を解決する実践的な授業で、大学生としての学びをスタート!人間社会学部1年生が「実践女子大学の魅力をより多くの受験生にアピールする方法」を考え発表しました(6/21)
全学共通科目「実践入門セミナー」は全学部の1年生が受講するセミナー形式の授業で、その到達目標は、「実践女子大学の学生として学んでいく上で必要不可欠な基本的な知識や技能を身につけること」と「社会についての視野を広げて卒業後の将来について考えること」です。とくに、生涯にわたって知を探究して学び続ける自己研鑽力、現状を正しく把握して課題を発見する行動力、他者と互いに役割を理解して協力できる協働力という3つの力の育成を目指しています。今回は、人間社会学部の1年生の「実践入門セミナー」(担当:人間社会学部 竹内光悦教授)をご紹介します。
いきなりの重大ミッション
実践女子大学の魅力をより多くの高校生にアピールするには?
実践女子大学の「強み」のひとつは、「171以上の企業?組織と協働したプログラムで、実践的な学びが豊富」という点です。今回の授業は171のプログラムには含まれませんが、社会とのつながりを意識した実践的な授業となっています。今回は、1年生に親和性が高いテーマを用いた、チームビルディングとプレゼンテーション機会の実践となります。
入学して間もない1年生たちは、5月17日に「実践女子大学の魅力をより多くの受験生に知ってもらうにはどうしたらよいか」というお題を与えられ、4チームに分かれて課題解決に向けたディスカッションを開始。6月7日の中間発表を経て、6月21日の最終発表となりました。発表は7分間以内で、質疑応答も含めて10分間以内に終わらせることがルール。学生たちは各チームオリジナルのスライドを使いながら、自分たちの考えを発表しました。
「HPより動画のほうが気軽に見られる」ことに着目
YouTubeで実践女子大学の魅力を発信!
「世界に発信! 実践女子大学!」というタイトルでグループワークの成果を発表した「チームA」。学生たちはターゲットを全国の女子中高生とし、10代の利用率が高いYouTubeに注目。実践女子大学の公式YouTubeチャンネルの開設を提案しました。また、再生回数を上げるためには、「SNSでPR」「動画は3分以内に」「キャッチーなタイトルに」「動画の最後にSNSの紹介をする」などの方法を提示。7分間の発表を終えました。
課題やターゲット、SNSをしっかり分析!
動画投稿の時間帯や予算なども具体的に提案
2番目に発表した「たまごチーム」のタイトルは、「JJしか勝たん! ?きらきらJDへの道!?」。「認知度の低さはどこからくるのか」「実践女子大学の良さはどこか」「ターゲットとなる女子高生の特徴は何か」などを丁寧に分析し、結論に至るまでの過程をスライドなどを使って紹介しました。さらに、発信ツールは女子高生の嗜好なども考慮して、10代の利用が圧倒的に多いTikTok に決定。発表では、効果が出やすいように動画の投稿時間帯や方法などもチェックして提案したほか、予算や効果展望などにも言及しました。
女子高生の不安と実践女子大学の強みを結びつけた
ツールは1日を通してよく使われるTwitterに着目
「将来が不安な女子高生! 実践女子大学に集まれ!!!」というタイトルでグループワークの成果を発表した「チーム名 いぬ」。その提案は、高校3年生の52.1%が「将来の夢やなりたい職業がない」というアンケート調査の結果と、「さまざまな分野を学べる」という人間社会学部の特徴を結びつけたものでした。ターゲットも進路未定の女子高生に絞り、彼女たちの興味を引くような情報を発信していくことを考えました。また、投稿が拡散されやすい時間帯もチェック。投稿する動画の内容も、授業の様子だけでなく、学食のメニューや在校生の今日の私服など、リアルな実践女子大学を紹介していくことを提案しました。
「YOSAKOIソーラン部wing」への興味のきっかけに
「実践女子」の名を知ってもらい、受験者数増を狙う
最後は、発表のタイトルに「#咲かせよう実践の輪」を掲げた「TEAM ZOO」。全国各地で活動する大学のサークル「YOSAKOIソーラン部wing」を広告塔に据え、地方に住む高校生やその家族に実践女子大学の名前を知ってもらおうという作戦を考えました。また、地方遠征が中止になった場合はオンラインで実践クイズ大会を開催し、高校生に人気のコスメブランドのアルコールジェルをプレゼントするなどの代案も考案。予算などもしっかりとと組み込み、OC参加者数?受験者数の増加を狙う7分間の提案を終えました。
ドキドキの結果発表!
どのチームも伸び率がすごく、接戦だった
4チームの発表が終わり、ホッとした表情を見せる学生たち。そして、いよいよ優勝チームの発表です。学生たちの前に立った実践女子大学 入学支援課 課長の朝比奈るみさんは、「中間発表のときはどうなるかと思いましたけれど、どのチームも伸び率がすごかった。データに基づいてきちんと分析された結果の提案になっていたし、質疑応答の対応も素晴らしかったです。リアリティが感じられる発表でした。どのチームを優勝とするか、とても悩みましたが、今回の優勝はたまごチームです」と発表。「たまごチーム」の間から歓声が上がり、賞賛の拍手が教室中に響きわたりました。
また、竹内先生は優勝できなかったチームの学生たちに、「悔しい思いをした人たちは、その悔しさを次に活かしてほしいと思います」とエールを送りました。
実践の場で、良い意味で失敗してもらう
そこに気づきがあり、次の目標が生まれる
「学部全体で、PBL(課題解決型学習)を推していこうという流れがあります。なるべく早く実践の場に立って、いい意味で失敗をしてもらう。例えば、質疑応答で指摘され、データ数が足りないことが分かった。それこそが、失敗から学ぶ『気づき』です。そしてその気づきが、『調査系の授業を受けよう』『マーケティングの授業を受けよう』という行動につながります。知識を得てから実践するのではなくて、ウチでは『まずは実践をして、失敗しつつ、足りないことを自分で学びましょう』というスタンスで授業を行っています。今回は学内の部署への提案でしたが、3年生になるとビジネスコンテストなどにも出場します。一昨年は、あるビジネスコンテストでウチの3年生のゼミが2位になりました。こうした経験は、自信にもつながります。大学生ですから、可能性はたくさんあります。1回目であきらめるのではなく、何度もチャレンジしてみる。成功しても失敗しても、その体験は『こういう経験をしました』という就活時のネタにもなります。そして私たちも、そういったことを常に意図しながら授業を行っています」と竹内教授は話してくれました。