竹内ゼミ 「衣類のサステナブルに関する調査(2021)」の紹介
『女子目線』のデータサイエンス:「衣類のサステナブルに関する調査(2021)」の紹介
※行動計量学ゼミ(竹内ゼミ)では、女子目線で気になった統計調査?統計データを読み取り、現代社会の動向?傾向を紹介していきます。
第 16 期生 島根由衣
近年ではサステナブルという言葉が、少しずつ私たちの生活に浸透していますが、衣類に対する意識や考えはどのように変化しているのかに興味があり、今回、この調査記事を選びました。
今回の調査記事はマーケティング?リサーチ会社の株式会社クロス?マーケティングが実施した調査によるもので、全国 20 歳- 69 歳の男女を対象に「衣類のサステナブルに関する調査(2021)」として実施されたものです。以下、株式会社クロス?マーケティング調べの結果を紹介します。
まず衣類のサステナブルに関して「気にかけていること、実行していること」についての質問では「長期間使える品質か考えながら買う」が最も多く 37.7% となりました。続いてリユースに関する行動が高いことがわかりました。公開されている図からは読み取れませんでしたが、調査結果の紹介記事によると、特に女性は男性に比べて「リサイクルショップへ売る」や「家族や知り合いに譲る」の選択する割合が高いとのことです。
一方で素材に関する意識?行動は低く、「今後意識していきたいこと」になっても下位のままになっていました。
この調査では、衣類のサステナブルに関してもっとこうなってほしいことについても聞いており、「サステナブルで実用性のある製品が出てほしい」が最も多く 19.3%、次に「サステナブル製品かどうかがわかりやすくなってほしい」というのが、18.4% でした。
この上位二つから日常的にサステナブルな商品に対する需要が高く、こうした商品の売り出し方が今後の鍵となってくると考えられます。
各回答のおいて、女性の方が男性よりも選択率が高く、女性の方が男性よりもサステナブルに関して意識が高いのかもしれません。
男女の差が小さかったのは「コンビニやスーパーの PB でサスティナブルな品揃えが増えてほしい」の項目で、女性がやや全体的にこの項目は低く、逆に男性は高めになっているのが、性別による購買行動の意識の差になっているのかなとも思いました。
また衣類のサステナブルを取り入れる際の阻害要因も自由回答で調査されており、一部抜粋された回答では、「サステナブルをよく理解できてない」、「サステナブルな衣類の区別がつかない」「取り入れ方が分からない」、「身近に感じない」、「値段が高い」などがあげられており、これらをみてもサステナブルに関する情報がまだ十分に認知されていないことがわかりました。
昨今ではサステナブルな衣類を取り扱っている身近なブランドが、数多くあるにも関わらずこうした結果であるため、宣伝の方法を改善すべきなのではないかと感じます。
今回の調査を踏まえ、サステナブルで意識していることで素材に関する項目が著しく低いことがわかりました。消費者の価値観の変化によって、アパレルやファッションのトレンドも変化していくため、まず身近なブランドから触れていき私たち消費者が少しずつ意識を変えていくことで、より「サステナブルな世界」になると感じました。
その他、調査の図表、詳細等につきましては下記の参考文献をご参照ください。
参考文献:
株式会社クロス?マーケティング
「衣類のサステナブルに関する調査(2021)」
https://www.cross-m.co.jp/report/other/20210609sustainable/。
(最終確認日:2021/11/21)。