2023年3月 生活科学部 食生活科学科 食物科学専攻 卒業
教員採用試験合格体験記
迷う時間を早めの対策に切り替えて…
私は東京都と長野県の二つの自治体を受験しました。受験して感じたことは「もっと早く対策を始めておけばよかった」ということです。私は受験する自治体に迷いがあり、勉強を始めたのが3年生の2月頃でした。今考えれば迷っている時間が無駄だったと感じています。就職活動を行うには様々な悩みがあると思います。少しでもその解決の参考になればと思います。
○教職と企業との選択を迷っている人へ
教職か一般職かを迷って、採用試験と就職活動を並行して行う人がいると思います。その場合、どちらかに絞るか、就職活動の時期をずらした方がよいと思います。私は採用試験を受験してかなり大変だと感じました。試験勉強と就職活動を同時に行うことはとても難しいと思います。また、採用試験の二次面接で教師を目指す気持ちの強さが問われます。ここで迷いがあるとなかなかよい返答ができません。早めに自分の気持ちを決めておいた方がよいと思います。
○私立と公立どちらを受験するか迷っている人へ
私立の募集は公立の試験が終わった後もあります。公立の試験を受験してから選ぶという道もあるので、まず公立を受験してみてから考えても遅くありません。しかし、採用試験はかなり体力を使うので最初にどちらかを決めて臨むのも一つです。
○公立の採用試験を受けることが決まっている人へ
とにかく早く対策を始めることをお薦めします。まず自分が志望する自治体の受験科目を知る必要があります。その上で一度問題を解き、自分の実力を把握した上で対策を進めます。以下、私の対策方法や経験から感じたことを述べます。
●教職教養
教職教養は薄め(30日で完成)の参考書と過去問を使いました。参考書を二回ほどやった後に過去問を何回も解いていくという方法で勉強しました。過去問は間違えた問題に印をつけて、解説と参考書で確認しました。そうすると自分が間違えやすい問題が把握できるようになり、参考書で確認をする時にも頭に入りやすくなります。
●一般教養
一般教養は多くが国語、社会、数学、理科、英語の5教科中心の基礎知識を問うものです。私の場合、長野県に一般教養がありましたが、十分な対策ができずに試験に臨んでしまいました。一般教養は範囲が広いので中学校から高校ぐらいの5教科の知識が不安な人は早めの対策をお薦めします。
●専門教養
専門教養は市販の参考書と過去問、高校の教科書を使いました。参考書はまずポイントを読みながら例題を解くことを2回。それから、何も見ずに例題を2回解き、その後、過去問をひたすら解く勉強方法を取りました。教職教養と同様に間違えた箇所に印をつけ、そこを参考書と教科書で理解できるまでやりました。苦手な内容をいかに克服するかが重要です。
●小論文
自治体によって文字数や形式が全く異なるため、私も2つそれぞれ別の対策で行いました。小論文は書いて先生に添削していただくことを繰り返して、少しずつ慣れて書けるようになりました。
●実技
長野県の実技試験は「被服の手縫い」でした。大学の対策講座の時などに先生に指導していただきながら、基礎縫いの練習をしました。自治体によってはミシンを使用したり、調理と被服の両方の実技試験があったりするので、内容に合った対策が必要です。
●個人面接
個人面接は自分の意見や経験についての質問や場面指導など様々です。東京都は作成した単元指導計画に基づく質問があります。対策講座の時に配られた資料や過去問をもとに質問を整理し、自分の答えを文章化して練習しました。先生や友達に質問してもらったり、自分で一人二役やりながら練習したりしました。マスクをしていて声が届きづらいので大きな声で話せるように日ごろから意識するのがよいでしょう。
●集団面接
集団面接の練習は一人ではできません。友達や先輩と一緒に練習する機会を大切にしてください。また、他校と合同で行われる対策講座の機会があれば、積極的に参加することをお薦めします。
困ったりつまずいたりした時には、一人で思い悩まずに先生方を頼ってください。優しくアドバイスをしてくださいます。皆さんが自分の望んだ道に進めるよう祈っています。